水取日土志の
SAKEディプロマへの道
お酒をこよなく愛する水取 日土志（みずとり ひとし）が、
日本酒・焼酎のソムリエ「SAKE DIPLOMA（サケ・ディプロマ）」の
資格認定を目指し、奮闘する姿を追っていく、
いわば検定試験の対策講座です。
？SAKEディプロマとは
日本ソムリエ協会（J.S.A.）主宰の�狷�本酒・焼酎に特化“した認定制度で、正式名称は
「J.S.A. SAKE DIPLOMA」（2017年発足・新設）。いわば日本酒・焼酎のソムリエのこと。
「和食」がユネスコの無形文化遺産に登録されるなど、日本食が国際的な注目を集める中、その果たす役割が重要な位置を占める日本酒と焼酎。そんな日本酒・焼酎に関する知識と技量の向上によって、国際舞台における日本の食文化が、より一層普及・向上すること、またそれを担う人材の育成を目的に新設された認定制度です。
ちなみに『ディプロマ』とは認定機関が発行する卒業証明書のこと。
ディプロマ取得者は、ある特定の課程を修了し、学位や単位を取得したことを示す。つまり、SAKEディプロマって、言い換えれば『酒博士』ってことだね
日土志といっしょなら試験なんか怖くない！
お酒にまつわるアレコレを、楽しみながらレッツスタディ！
目指せ! SAKEディプロマ
祝☆合格！ J.S.A. SAKE DIPLOMA
今週のテスト
- Ｑ019.次の中から、日本醸造協会が頒布する「きょうかい酵母」が7号や9号といった種別番号を付記して提供されるようになった年を1つ選びなさい。
- １1895（明治28）年
- ２1906（明治39）年
- ３1917（大正6）年
- ４1935（昭和10）年
- Ｑ20.きょうかい酵母の種別番号末尾に「01」が付番される「泡なし酵母」。使用する際の影響として適当でない説明はどれか。次の中から1つ選びなさい。
- １醪発酵の高泡の期間中に昼夜を通して泡消し作業をする必要がない
- ２泡あり酵母に比べて培養に高度な技術を要するため、普及に時間が掛かっている
- ３仕込みタンク内部の洗浄が少し楽である
- ４醪発酵の泡立ちの高さを見越して仕込み量を減らす必要があまりない
- Ｑ21.次の中から、2001年に酒類総合研究所が調査、作成したサッカロマイセス属の酵母の系統図において「K-7」グループに属さない酵母を1つ選びなさい。
- １きょうかい9号
- ２きょうかい10号
- ３きょうかい11号
- ４きょうかい12号
解答
-
Ｑ19.３
「1917（大正6）年」
��1895（明治28）年、清酒酵母が日本酒醪（もろみ）から初めて分離された。1904（明治37）年、国立醸造試験所が設立され、速醸もとで酒母を造る方法を確立。大量の清酒酵母が必要になり、酵母の頒布事業を開始。��1906（明治39）年、日本醸造協会が優良清酒酵母の頒布を開始した。��1935（昭和10）年、きょうかい6号（新政酵母）が、秋田・新政酒造「新政」の醪から分離された。
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Ｑ20.２
「泡あり酵母に比べて培養に高度な技術を要するため、普及に時間が掛かっている」
現在、多くの蔵で泡なし酵母が使用されている。泡あり酵母の場合、醪発酵の泡立ちが高い期間中、酵母が泡に付いて液面より上方に浮いてしまうため発酵作用が鈍ってしまう。これとは逆に、泡なし酵母なら液中に存在するため、発酵力が鈍らないとされ普及した。とはいえ、泡あり酵母による醪の環境や醸しを重視する蔵もある。
-
Ｑ21.３
「きょうかい11号」
「K-7グループ」は、きょうかい7号、9号、10号、12号、13号、14号、15号酵母。6号はこれらに近いがやや異なり、その次に11号が近い酵母とされた。3号と5号は同系統で、1号と4号も近いがやや異なる。また、1〜5号までの酵母は、6号以降の酵母と系統が異なることが明らかになった。
- １清酒酵母
- 1895（明治28）年、清酒酵母が日本酒醪（もろみ）から初めて分離され、
1897（明治30）年、「Saccharomyces sake Yabe（サッカロマイセス・サケ・ヤベ）」として発表される。
「Yabe」は酵母の発見者、矢部規矩治博士からとられたもの。
清酒酵母はワイン酵母やビール酵母より、低温下や20%近い高アルコール濃度下にあっても
アルコール発酵を続ける屈強な酵母だ。
その上、多くの香気成分も生む。まさに女性、(酵)母なる強さ！ である。
日土志メモ
多くの清酒酵母は日本酒の醪や酒母などから分離されるのに対し、自然界の花から分離される「花酵母」というものがある。
だからといって、分離源となった花の香りそのものが生成されるわけではないが、桜やコスモスをはじめ、既に約30種類の花酵母があるそうで、今後どんな香りが生まれるか楽しみなジャンルだ。
さぁて、今週のテスト、皆んなは何問できたかな？
深淵なる酵母の世界。予定を変更し、2週に渡って取り上げました。
次回こそ、酒造りを実質的に司る杜氏、また主要産地について学んでいきます。
バイナリー！！
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※このコーナーで取り扱っている内容、および出題される設問は、かがた屋酒店が独断的解釈に基き作成したものであり、日本ソムリエ協会(J.S.A.)とは一切関係がありません。なお、商業目的での転載は固くお断りいたします。あくまでも個人的楽しみの範疇でご活用ください。
