「水曜に取り寄せたお酒で土日(週末)を楽しむ」がモットー(志向)。
毎日をゆるく生きる水取 日土志の緩ライフを毎週ゆる〜くご紹介。

さて、今週はどんな緩ライフを過ごしているでしょうか……

今週の晩酌酒

鳳凰美田 荒押切合併 純米大吟醸 本生「にごり酒」

鳳凰美田のにごり酒と
家で角打ち気分を味わう


角打ち(カクウチ)という酒飲みの文化がある。
デジタル大辞泉には以下のように書かれている。

“(四角い升の角に口を付けて飲むことから)
酒屋の店頭で升酒を直接に飲むこと。
転じて、店の一角を仕切って立ち飲み用にすること。
また、そこで飲むこと。”
出典:角打ち(カクウチ)とは - コトバンク

居酒屋でもバーでもなく、酒屋の一角で飲む。
気に入ったら買って帰れる。
ひとり飲みの極致だ。

角打ちができる店は減ったが、
女性でも気軽に入れるようにと洒落た店もある。
ツマミも洒落ている。そう、生ハムやチーズだ。

ははは。勝った。
先週、澤屋まつもとの
Shuhari(しゅはり)と飲(や)ったよ。

だが、やはり角打ちと言えば、
カンヅメと相場は決まっている。
だって酒屋に売ってる。保冷も不要。

ちょっと一杯やるだけさ。立ったまま。
ざっかけないほうが良い。
残念ながら行きつけのかがた屋酒店では
角打ちはやってない。

だが缶詰めは売ってる。
今夜は家で角打ち気分を味わう心づもり。
というわけで買ったのがこいつだーーー!


「天の橋立 オイルサーディン」

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ざっかけないほうが良いなんて言ったが、
こいつは少し高級品。476円税抜き。

でも良いよね。
家だもん。自宅だもん。賃貸だけど。
折角ウチだから食べ方も工夫する。
折角、ウチでやる角打ちだから……。
へへへ、しつこいね。

まず、缶詰めを開けたら、
缶のままコンロにかける。
そしたら素早く、イワシの身が
崩れない程度にかき混ぜ続ける。
その場を離れちゃアカン。開けたけど。

オイルが空気を含んでいるから、
かき混ぜないと爆発して飛び散る。
オイルそしてイワシが。ほんとに。
超弱火でもアウト。かき混ぜゼッタイ。

その危機を脱して万遍なく温まったら
火から降ろす。気を付けて! 缶が熱い。
当たり前だのクラッカー集団。アノニマス。

熱々のイワシの身をレタスにのせ、
マヨとマスタードを添えたら、
レタスを巻いて食う。
ど?! オシャレサーディン。
一瞬のけぞるくらい美味いからやってみ。

そしてオイラが今回、
禁断のオシャレ缶詰めに手を染めた理由がこいつだーー!!


鳳凰美田 荒押切合併 純米大吟醸 本生「にごり酒」1800ml

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ただの純米大吟醸ではない。
オリガラミ。あの鳳凰美田がにごり……。
姉さん、事件です。レタスを巻く手も震えてる。

原料米の山田錦は、
蔵元の小林酒造が手放しで「仲間」と呼ぶ、
兵庫県西脇地区の生産農家によって
手塩にかけて作られたもの。

米作りからして携わる。
蔵元の「一貫造り」に注がれた心血が覗く。

ワイン通にはご存知のむきも多いと思うが、
ブドウの生育に自然環境が及ぼす特性や
手法そのものを表す
「テロワール」という考え方が
日本酒造りに持ち込まれている。素敵だ。

口上はこの辺にして、頂いてみるよ。
やおら鳳凰美田の美しいボディと甘み。
ワオ! これが
「荒押切合併(あらおしきりがっぺい)※」か。
※ちょこっとスタディで後述

にごり特有の柔らかい酸味と甘みが
マヨに和えたサーディンの酸味と会話してるよ。
種族を超えたコミュニケーションだよ。

ラベルには、ゆっくりと空気に触れさせ
常温に近い状態も楽しんで。と書いてある。
では、仰せの通りに!

「なんとも優しきお米の味わい……」



サケ通ぶって偉そうに語りつつ、角打ちはやったことがない。
だって気後れしちゃう。かがた屋酒店の新人相手ならいいけど。
台所の一角で角打ち……。なんて。
負け犬の遠吠えとして聞き流しておくれよね。

☆ちょこっとスタディ☆
鳳凰美田 荒押切合併

「荒押切合併 あらおしきりがっぺい」(=荒押合併 あらおしがっぺい)
とは、何でしょうか。

まず、日本酒の元となる醪(もろみ)を詰めた袋から滴り落ちるお酒は、
搾りの段階によって3つの名称で呼ばれます。

醪の搾り初め、自然にしみ出てくる最初のお酒は「あらばしり」です。
香気立つ、荒々しくも軽ろやかな味わいが特徴です。

あらばしりの次に採られるのが「中取り」。
程よい圧力で搾られるため、バランスのとれた香り、味わいになります。

そして最後の3つ目は、圧力をかけて醪をしぼり切る寸前の「押し切り」。
いわゆる「責め(せめ)」の部分で、厚みのある味わいが特徴です。

つまり、「荒押切合併」とは、
あらばしり=「荒」と、責め=「押切」をブレンドしたもの。
両方の特性を備えているため、複雑さに富んだ香気・味わいが楽しめます。


鳳凰美田ファンはもちろん、日土志も垂涎の一本。

お取り扱いは、
「かがた屋酒店」および、
「Online Store かがた夜酒店」にて、限定66本となります。

お早目にご注文ください。



日土志が飲んでいるお酒

鳳凰美田 荒押切合併 純米大吟醸 本生「にごり酒」1800ml

(ほうおうびでん あらおしきりがっぺい)

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今週のつまみ

<かがた屋酒店で買った缶詰め
「天の橋立 オイルサーディン」>
マスタードもいいけど、マヨに和ガラシが抜群の相性!


かがた屋酒店
〒142-0062 東京都品川区小山5-19-15

プロフィール

水取 日土志
(みずとり ひとし)


38歳(男性・独身)。西小山在住。
近所のかがた屋酒店でお酒を買って晩酌するのが一番の楽しみ。
出世するつもりは毛頭なく、職場でもお酒のことばかり考えている。
最近、ウンチクが過ぎて部下にウザがられていることを自覚したのか、
酒屋で仕入れた情報は、もっぱら猫か、かがた屋の新人にだけ話している。
西洋かぶれの一面もある。外見からは想像できないくらいチャーミング。

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