「水曜に取り寄せたお酒で土日(週末)を楽しむ」がモットー(志向)。
毎日をゆるく生きる水取 日土志の緩ライフを毎週ゆる〜くご紹介。

さて、今週はどんな緩ライフを過ごしているでしょうか……

今週の晩酌酒 vol.43

選べる落昇/直筆30本限定/大正の鶴 RISING Special Edition

朝日米を愛し、朝日米に愛された男
Mr.“ライジング”落昇が放つ
渾身のSpecial Edit!!



酒米(酒造好適米)の中でも
最も歴史ある品種、雄町。
雄町は雄町でも、備前雄町とか赤磐雄町
とかって聞いたことあるでしょーが!
(金八先生ノリ)

そんな銘柄米の産地であり、
雄町の生誕の地、それが岡山!
桃鉄なら桃太郎ランドでお馴染みだが、
そのイメージからはもう卒業すれっつー話!

更に補足すると、岡山県の酒米生産量はなんと
あの秋田県や山形県を抑えて堂々の第5位。

にもかかわらず、清酒生産量は32位(※1)と
お隣広島の9位に比べると振るわない。
※1 出典:国税庁 平成26酒造年度における清酒の製造状況について

だが、当然ながら、雄町の原産地よ、
少ないながらも実直な造りで旨い酒を
醸す酒蔵は確かにあって、だからより、
キラ星のごとく、深く濃く輝く!!

レペゼン岡山、
落(おち)酒造場が今週の晩酌に初登場!



選べる落昇/直筆30本限定/大正の鶴 RISING Special Edition

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前段で散々、雄町の話をしてきたけど、
このお酒は岡山で、もう一つの謂われあるお米
「朝日」で仕込んだもの。

朝日米は、「東の亀の尾、西の朝日」
という言葉があるほど古来より超旨いと
されてきた米で、
あのコシヒカリやササニシキといった
メジャー米のルーツ、祖先にあたる。

また、現在流通しているお米の中で唯一、
人工交配されていない在来品種ということ。
つまり、日出ずる国の由緒正しき米なんである。

だから、そうなの。もうお分かりと思うが、
いわゆる酒米ではなく飯米なのだ。
(現在でもコシヒカリと並ぶブランド米の代表)
しかも心白が少ないというから、
よっぽど酒米に向かないじゃん! って話。

しかしここに、朝日米で仕込んだ酒は旨いと
世間へ認知させた男の中の男闘己がいる。



朝日米を愛し、朝日米に愛された男
Mr.“ライジング”落昇(おちのぼる)


栽培面でも、朝日米は背が高いため稲が倒れやすく、
穂からモミが落ちやすいという性質もあって、
生産者が激減、“幻の米”となっている。

現在わずかに岡山の生産農家が守っていると
いうわけで、この男闘己は
黙って見過ごすなどできないのだ。

「オレがやらなきゃ誰がやる!」

落昇杜氏が、わざわざ飯米の「朝日」を中心に
仕込むのは、その強い意志とプライドでもって
地元産へのこだわりを貫いているからである。

朝日米のほか、雄町やアケボノといった
お米を使用する際も、全ては地元・岡山県赤磐産のもの。




但し、話には続きがある。
雄町米や朝日米は、山田錦などに比べ、
品種改良という素地がないため、年毎の米のデキが
安定しないという難題を抱えることになる。

そんな現状をこの小さな蔵が
どう打開するのかというと、
デキの良くない雄町米で仕込んだ経験は
朝日米に応用する。
もちろん、その逆も同様、という具合だ。

抜かりなし!
それぞれの経験を積み上げ、補完し合い
技術の研鑽を深めることで、
全て地元産で仕込むという挑戦を実現させているのだ。

さらには、ミネラル豊富かつ、ホタルが
見られることでも有名な清流・備中川の伏流水で
仕込む。もちろん地元の川だ。

「まさに地酒の中の地酒!」

すまんす、熱くなり過ぎました。
ツマミの用意がまだでした。
こいつに相対する今日の酒肴カモンッ!



芋煮

芋煮といえば、山形の芋煮会が有名だが、
蔵元のある真庭市から東方に位置する奈義町で
「芋−1グランプリ」なる大会が開かれ、
毎年芋煮自慢が集まるとか。

いいじゃないか芋煮。
大正の鶴と合わせるには持ってこいじゃん。
ってことで、オモニが作ってくれた
故郷の味を思ニ出しながら、
オイラが主に作り、主にオイラが食べる芋煮。

ははは、イモニオモニとバカ言ってる間に完成。
里芋よりジャガイモ派だったオイラも
今じゃあ大好物♪ だって酒に合う。




お酒は開栓前に、
冷酒より少し落ち着いた温度帯
冷や(常温)に調整してある。

抜かりなし。まずは一献。

黄緑色に薄っすら輝く色合いが、
秋の深まりを予感させる初秋に、美しく映える。




カリンというか、マンゴスチンというか
干し柿というか、その全部の
熟れた果物の甘い香りがほのかに漂い、
クローブやシナモンを思わせるスパイス香が
微かに混じり調和している。
好印象。至極自然で無理がない。

まろやかでふくよかでミルク飴のような甘味に
上質なヨーグルトを含んだかのごとき乳酸系の酸味が
深いコクと滑らかさを与え、オイラに叫ばせる。
曰く「シルキー!」と。




そのままシルキーな心地良い余韻が続きつつも、
さすがは清流・備中川の中硬水由来、
キレの良い酒質のおかげでさっぱり引き締まる。

ちょっとピリっとするのもよい。
ラベルには書いてないけど、実は直汲み。
直汲みを瓶詰後、一回火入れして貯蔵・熟成。

だからガスっ気はほとんど消えてるけど、
この溢れ出る旨さって文句のつけようもなくて、
朝日米のポテンシャルをMAXまで
引き出せてるんじゃないか?!
だって、ほんっとすんごい旨い!

こいつを芋煮とやると、
里芋のねっとり感と相まって、
もんげー、
でぇーれー、
ぼっけーうめぇ!
岡山弁三段活用!

今日はRice Sunrise(朝日米)と
Mr.Noboru Ochi(落昇氏)にTokyoから愛を込めて
「Yes! フォーリン・ラヴ“ライジング”UMAX!!」



(直筆シリアルナンバー入り。写真は5/30本)

いやはや、飯米の朝日米を硬水で仕込む。
なんつーマニアックな造り、オイラ心酔!

なお、このお酒は、落昇氏と同じく
ブレない芯の強さを持っている。

だから時間が経つほどに、
開けたてより味わいが出てくる。
そそそ。一晩寝かせたカレーみたいな感じさ。

だから一気に飲まずに味わいの変化を楽しんで。
初日に飲んだら冷蔵庫に入れてじっくり待つもよし、
いじめる(常温に暫く放置)もよし。

それにな、開けたてなら特に今日みたいに
片口や徳利に一回移してからグラスに注いでくれる?
空気に触れることで本来の旨さが華開く。
シルキーさが倍増、滑らかで旨くなるぜ!





あとそうそう、
冷や(常温)だけじゃなく
40℃前後のぬる燗もおすすめ。
但し、45℃以上の熱燗は折角のシルキーな
ふくよかさがなくなるのでおすすめしない。

それにしても開けたてより時間経ってからの
ほうがいいなんて人間みたいだな。

出会ってすぐより、知ってから滲み出る
人柄に魅かれるのさ。
そして、醸した酒はその人を表す鏡でもあるわけだ。

ほいじゃーね!




地元産へのこだわりを貫き、
酒米ではなく
飯米の朝日米を
硬水で仕込むという
超絶アクロバットを成し遂げた男闘己
落昇(おちのぼる)。

同氏が放つ渾身の
Special Editionは、
朝日米のポテンシャルを
最大限引き出した傑作です。

まろやかな甘味と上質な酸味、
深いコクが織りなすシルキーな
味わいは抜群に旨い。

時間の経過や飲む温度によって
味わいの変化も楽しめる
至極の酒体験をぜひ味わってください。

落昇杜氏の直筆シリアルナンバー入り
かがた屋酒店限定30本です。
お早目にご注文ください。



日土志が飲んでいるお酒

選べる落昇/直筆30本限定/大正の鶴 RISING Special Edition

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今週のつまみ

<芋煮>
里芋大好き。けんちん汁も豚汁も里芋入ってるし、やっぱ芋煮って旨い。井森美幸は群馬県。



まいばすけっと 西小山駅前店
 

プロフィール

水取 日土志
(みずとり ひとし)


38歳(男性・独身)。西小山在住。
近所のかがた屋酒店でお酒を買って晩酌するのが一番の楽しみ。
出世するつもりは毛頭なく、職場でもお酒のことばかり考えている。
最近、ウンチクが過ぎて部下にウザがられていることを自覚したのか、
酒屋で仕入れた情報は、もっぱら猫か、かがた屋の新人にだけ話している。
西洋かぶれの一面もある。外見からは想像できないくらいチャーミング。

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