「水曜に取り寄せたお酒で土日(週末)を楽しむ」がモットー(志向)。
毎日をゆるく生きる水取 日土志の緩ライフを毎週ゆる〜くご紹介。

さて、今週はどんな緩ライフを過ごしているでしょうか……

今週の晩酌酒 vol.30

貴 多可山田穂 純米大吟醸 720ml

貴のプレミアムシリーズ第3弾!
山田錦のルーツを辿る2人飲み



多可山田穂
たかやまだぼ






多可山田穂?! なんというか
摩訶不思議?! な感じだが
言葉を分解して見てみよう。

まず「山田穂(やまだぼ)」。
ご存知のむきも多いかと思うが
酒米の王「山田錦」の母である。

そして「多可(たか)」とは、
兵庫県は東播磨地区の最北端に位置する
多可郡多可町のことで、兵庫山田錦の産地である。
と同時に「山田穂」発祥の地! とされる。

明治10(1877)年頃、
この地の豪農・山田 勢三郎さんが、
自分の田んぼで丸々と立派に実った稲穂を見つけた。
これを改良したのが「山田穂」だという説(諸説あり)
があるのだ。
ほら、だって山田さんが見つけた稲穂だもんね。

つまり、山田穂発祥の地であり、
ひいては山田錦のルーツと言える土地柄なわけで、
多可町は酒造好適米の聖地の一つに
挙げられるわけだ。

そこで、「今週の晩酌」がおくる新企画、
「聖地巡礼シリーズ」(ウソ)の記念すべき第一弾は、
多可町産山田穂のハイスペック貴です。押忍!



貴 多可山田穂 純米大吟醸 720ml
(たか たかやまだぼ)

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多可産貴さん。
あはは、ケサランパサランみたい。

アホタレ。一人で笑ってろ。
この純米大吟醸 多可山田穂は、山田錦、雄町に続く
貴のプレミアムシリーズ第3弾である。お披露目!

第1、第2弾で先行した山田錦、雄町が
もれなく素晴らしかったので期待も募る一方だ。

んでまた、こういう良い酒は一人で飲んじゃ
もったいないということで、
西小山近郊に住んでいる学生時代の友人
DJ オンガーダ君のお宅へお邪魔した。

共有できる相手がいるって素晴らしい。
サンキュー・オンガーダ!
オンガーダ・メルシボクー!

普段はワインやウィスキーを嗜むことが
多いというオンガーダ君も
箱入りの「貴」には興味津々のようで
自ら開栓、サーブしてくれた。







ここはやっぱり
グラスで飲(や)りたいとお願いして
出してもらったけど、なんか装飾がすごいな。
(親がプレゼントしてくれたグラスらしい)

そして、
今日合わせる肴は友人宅ということもあって
ちょっと豪華なメンツを揃えたぞなもしもし。





写真左から、
カツオのタタキ(手前左)、
クジラの旨煮(中央奥)、
カツオの刺身(手前右)。



カツオの刺身

なんとカツオが2品で被ってる!
しかも刺身のほうが、見た目ユッケか
カルパッチョ風になってて紛らわしいけど、
生姜醤油で食べるれっきとした
「赤身の、刺身の、おじき」だ。



カツオのタタキ


タタキの方はスーパーで買った出来合いのものを
わざわざ皿に盛って格好つけた。
だって、その方が断然気分上がるもの。
で、こっちは付属のタレとおろしニンニクで
デカめの一切れをガツンといただくのだ。



[逸品かんづめ]鯨の旨煮 香味塩味 やわらか仕立て

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とどめ、クジラの旨煮(缶詰)は、
かがた屋酒店で売ってたものを購入。
刻んだネギと粉山椒でシンプルな塩味に
風味をプラス。
クジラ独特の臭みをいい方向へ転がす。

クジラは下関が有名。
捕鯨基地として発展した歴史を持つ。
「貴」の蔵元・永山本家酒造場が
同じ山口県にあるためチョイス。





するとオンガーダ君が、
「このクジラ旨いね」と一言。

あまりクジラは得意な方ではなく
進んで食べることはないというが
この缶詰なら食えるとのこと。
「山椒の風味もいいね」とも。

ありがたい言葉を頂戴した。嬉野温泉!
照れ隠しに、ニンニクたっぷり付けた
カツオのタタキを頬張る。


さらには、貴に合わせる音楽のお供も用意。
造詣の深いオンガーダ君が
最初にセレクトしてくれたのは
偉大な音楽家、ライ・クーダーのアルバム
『チキン・スキン・ミュージック』。

曲によって様々な音色が飛び出す
めくるめく楽器のデパート。
アメリカンなテイストで軽快である。良い。





さあて役者は揃った。
まずはオンガーダ君と乾杯!

あらかじめ常温の状態にしておいたせいか
果実感はあるけど香りおだやか。
グラスを伝う上品な昇り香が胸を打つ。

口に含むと柑橘系の爽やかな香り。
豊富なミネラルと酸を感じさせる
ピュアで控えめなボディは、
ピンと張り詰めた弦のように
引き締まっている。

そうこうするうち、
山田錦を思わせるエレガントで
ふくよかな味わいが口一杯に広がり、
終にはスーッと滑らかに閉じる。
実に端正な面立。

これぞ山田穂起源の「多可山田穂」。
余すことなくその特性を引き出す「貴」の器量。
類まれなる洗練度合に一同(2人)驚嘆。

日本酒を飲みつけないオンガーダ君も
「よく分かんないけど、このお酒は凄いね!」
と唸っていた。
持ってきた甲斐あり。オイラ、ごきげん♪





肴との相性もそりゃあいい。
野趣溢れるクジラの風味、繊維質の歯応え。
アミノ酸が最大限引き出されるまで寝かせたタタキ。
脂肪分が少なくフレッシュで鮮烈な赤身の刺し。
(カツオは今が旬だ)

どの肴と合わせても、
貴さん自身は我を出さず、受け止める度量のデカさよ。
箸は止まらず、伴なって杯もすすみ、話に花が咲く。

今宵は旧交も深め、
「貴き友に頭を垂れる稲穂かなウマックス!」





気の置けない間柄。
話題は尽きず、いつの間にか
酒もツマミも平らげてしまったよ。ははは。

この「貴 多可山田穂 2015 純米大吟醸」は50%精米。
クリアで端正ながらボディに見え隠れする味わいは豊潤につき、
おそらく最小限の磨きに留めてるんじゃないかしらと想像。

つまり、こいつはきっとまだ旨さを隠してる。
内に秘めた可能性をヒシヒシ感じる。
その真価を花開かせるにはきっと時間が必要だ。

オイラ、何本か買って、
自家熟成させてみようかと思ってる。
これが玄人なオイラ流の呑み方さ。
真似してもいいよ。なんちて。





今夜は「貴」の「多可」のおかげで
多幸感溢れるパーティ(2人会)になったよ。
オンガーダ君、お招きに多謝♪

ほいじゃーね!



北欧調の家具でまとめられたシャレオツな
オンガーダ君家の食卓と「貴 多可山田穂2015」


日土志の晩酌後記

今夜の晩酌酒「貴」を飲んだ時、
オンガーダ君は最初、美味しいけど
どう表現したらいいか「よく分かんない」と
本音をこぼした。

ならばってことで、
原料米や味わいについてあれこれ、
白ワインに例えて説明すると、途端に納得し、
水を得た魚のように語りだした。

比較のため、日本酒をもう1本
持ってきていたのも飲み比べができて功を奏したみたい。

世の中にワインに親しんでいる人はやっぱり多くて
ワインに精通している人ほど、
糸口があると日本酒への理解度を
一気に掘り下げられると痛感した次第。
(偉そうなこと言ってすみまんせ。何卒ご容赦!)

今週の晩酌ミュージック
selected by DJ オンガーダ君


Ry Cooder『Chicken Skin Music』
David T.Walker『On Love』
Harry Mudie meet King Tubby『In Dub Conference Volume One』
Ten City「Nothing's Changed」
……and more!


プレミアム「貴」第3弾。
ピュアで端正かつ、
エレガントな多可山田穂の
底知れぬ存在感を知るにまたと無い1本

数に限りがあります。
お早目にご注文ください。

この機会に自家熟成用として
まとめてどうぞ。



日土志が飲んでいるお酒

貴 多可山田穂 純米大吟醸 720ml
(たか たかやまだぼ)

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今週のつまみ

<[逸品かんづめ]鯨の旨煮 香味塩味 やわらか仕立て>
コラーゲンたっぷり。ちょっとチンしても旨い。



かがた屋酒店 東京都品川区小山5-19-15
東急目黒線下車 徒歩3分

プロフィール

水取 日土志
(みずとり ひとし)


38歳(男性・独身)。西小山在住。
近所のかがた屋酒店でお酒を買って晩酌するのが一番の楽しみ。
出世するつもりは毛頭なく、職場でもお酒のことばかり考えている。
最近、ウンチクが過ぎて部下にウザがられていることを自覚したのか、
酒屋で仕入れた情報は、もっぱら猫か、かがた屋の新人にだけ話している。
西洋かぶれの一面もある。外見からは想像できないくらいチャーミング。

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