「水曜に取り寄せたお酒で土日(週末)を楽しむ」がモットー(志向)。
毎日をゆるく生きる水取 日土志の緩ライフを毎週ゆる〜くご紹介。

さて、今週はどんな緩ライフを過ごしているでしょうか……

今週の晩酌酒 vol.92

秋酒/瀧自慢・益荒男・ゆきの美人・墨廼江

仕入れの鬼! カリスマバイヤーたちの
秋酒買付け現場に完全密着!



冷卸!!


読めます?! コレ。
確かにパッと見、冷却(レイキャク)。
先日、かがた屋酒店の新人・カーチータが
オイラにお酒を勧めてきたとき、
「こちらのレイキャク純米大吟醸は
いかがでしょう」

と言い放った。

レ、レイキャク?!
一瞬耳を疑ったが、
酒道の大先輩であるオイラへの接客
ということで緊張したのだろう。

オイラだってヤングの頃は、
上司やクライアントの前で、
信じ難い失態を晒したものだ。
ちなみにアイスランドの首都は
レイキャヴィーク。ほんと寒そう。

冗談はさておき、
ヤングへの配慮もジェントルな
オイラの懐の広さが分かったところで
本題に入る。
ひやおろし!!
左様、冒頭「冷卸」はレイキャクでなし、
ヒヤオロシと読むべし!



かがた屋酒店 バイヤーズチョイスNo.001
カーチータ のおすすめ
秋酒/瀧自慢 神の穂 純米 秋あがり

720ml はこちら 1800ml はこちら   

なんと、ひやおろしを
レイキャクと呼んでいた男が
蔵元さんとひやおろし(秋あがり)を持って
一緒に記念撮影しているではないか!
なんて日だ!
じゃなくて、なんの日だ!

今日は酒屋にとって特別な日。
どの銘柄の「ひやおろし」を
どれくらい仕入れるか、
お酒を試飲して決める見本市である。

そんな大事な日・場所に
連れてきてもらったオイラ。
なので今回は、
勇んで蔵元さんにアプローチしたりせず、
カリスマバイヤー・よっちゃんを筆頭に
かがた屋酒店バイヤーズたちの
慌ただしい一日を追った。




↑出品酒のリストを見ながら、
どの「ひやおろし」を飲もうか
思案するカーチータ



さて、そもそもなぜ
「ひやおろし」と呼ぶか。
今年もおさらいね。

言葉を分解すると「ひや(冷や)」と
「おろし(卸し)」である。
昔は、当たり前だけど
冷蔵庫なんて無くって、
常温のことを「冷や」って呼んでいた。

そんな当時、冬場に搾ったお酒を
貯蔵し、ひと夏越して熟成させ、
気付けば季節はまた秋から冬へ……。

外気温が酒蔵の涼しい貯蔵庫と
同程度になった頃、大きな桶から樽に
常温(冷や)のまま詰め替えて
出荷した(卸した)。
それで「ひやおろし」と
言われるようになったとか(諸説あり)。



↑利き酒能力は高いといわれている
新人カーチータ氏



というのも日本酒は、
冬にお酒を搾った時と、卸す時とで
通常、2度火入れ(加熱殺菌)して出荷する。
これに対し、出荷前に
2度目の火入れをしないひやおろしは、
特別だったわけだ。

なお、秋に上がる
(酒質が向上し完成する)のを待って
出荷することから、ひやおろしは
別名「秋あがり」とも呼ばれる。



↑蔵元さんに注いでもらい、
瀧自慢の秋あがりを試飲するカーチータ



ちょうどカーチータが飲んでいる瀧自慢も
「ひやおろし」ではなく「秋あがり」
という名で販売されているもの。

というわけで今回、
バイヤー・カーチータがおすすめする
「ひやおろし/秋あがり」は瀧自慢に決定!

未だ記憶に新しいが「伊勢志摩サミット2016」の
晩餐会食中酒やワーキングランチ乾杯酒にも
選ばれた銘酒のひやおろしである。

旨いのは言わずもがなだが、
仕入れのポイントはどこにあるのか。
バイヤー・カーチータ氏のコメントをどうぞ。



バイヤーズレコメンド
by カーチータ氏


やってきた試飲会会場。
なんでもあの忍びの国、
三重県は伊賀地方で鍛えられた
秘伝の酒があるとか。

むむっ!見つけた!
瀧自慢 秋あがり!
伊賀忍者の隠れ里を思わせるラベルに
包まれたこのお酒。
使用米は「神の穂」。
なんとも神々しいこのお米は
三重県の酒造好適米なのだとか。

では一口。。





おお!
酸を伴う旨味。
柔らかくふくらみのあるタッチで
かすかに感じる熟成香。
旨味の最後に爽やかにキレていく。
派手さこそないものの
実に落ち着いたバランスのいいお酒ですな。
度数も15度で飲み飽きずにグイグイいけちゃう。
美味いでござる!

まさにザ・秋酒!!
脂の乗った秋刀魚やお鍋なんかは
相性抜群でしょう!
冷やもいいけど、燗にしてもっと優しく!
変化も楽しめる、まさに変化の術!
ニンニン!

瀧自慢酒造が醸す秋あがり。
もう秋酒はこれで決まりでしょう!
伊賀忍法とくとご覧あれ!



カーチータさんありがとうございました。



かがた屋酒店 バイヤーズチョイスNo.002
舌神タロー のおすすめ
秋酒/益荒男 山廃純米原酒 秋あがり

商品を見る   

カーチータ氏に続いてご登場のバイヤーは
その圧倒的利き酒能力で業界を席巻する
舌神(ぜつしん)タロー氏。
久々にご尊顔を拝すッス!

氏におすすめいただいたのは、
時代の移ろいに流されず武骨に
独自の路線を歩み続ける銘酒
「益荒男(ますらお)」の秋あがり。

オイラが見るに、何というか
どちらも“マスラオ”な二人であるが……。
神の舌を持つ男の仕入れポイントは
どこにあるのか。
舌神タロー氏のコメントから読み取っておくれ。




バイヤーズレコメンド
by 舌神タロー氏


【秋の味覚・焼き物で合わせる】

冷蔵設備の充実等により
秋酒の枠が広くなった中、
一夏を越えてほんのりと熟成した
旨口を厳選し、選んだ1本。

シルバーから、
やや琥珀へ移行し始めた色調。
完熟した和梨の様な香りと味わい、
(熟成からくるヨーグルトの香りも)
まろやかで蜜の様な
トロッとした甘みが特徴的。

後からくる酸が、
ゆったりとした口の中をしっかりと引き締め、
ひりっとくる余韻が
ほんのり若さを感じさせ心地よい。





おすすめは常温、または人肌燗で、
秋の味覚の焼き物と合わせて。

高級なお醤油をつけるかの様に
素材に旨味を加え、
焼き物の香ばしさと合わせることで
至極のバランスをお楽しみいただけます。

冷やして、冷やしあめの様に
柔らかくピュアな甘みを楽しむのも良し。



舌神タローさんありがとうございました。



かがた屋酒店 バイヤーズチョイスNo.003
よっちゃん のおすすめ
秋酒/ゆきの美人 純米吟醸 愛山麹 ひやおろし

720ml はこちら 1800ml はこちら   

最後に登場してくれるバイヤーはこの方。
アラフォーながら、かがた屋酒店の
アイドル的存在として愛されつつ、
カリスマバイヤーの顔も持ち合わせる
「よっちゃん」さんです。

またの名を「仕入れの鬼」。
仕入れるだけ仕入れて全く売らない。
仕入れた後は笑っているだけという
ゲスの極み極まった男闘己。
まさに仕入れの鬼!

そんな彼がおすすめしてくれた銘柄は、
秋田「NEXT FIVE」の一角で、
先導役とも称される「ゆきの美人」。
そのひやおろしだ。

こちらもコメントを頂戴しています。
カリスマバイヤーの視点に注目です。




バイヤーズレコメンド
by カリスマバイヤーよっちゃん


極少量仕込み。よって数量限定。
酒米は、秋田県産を主体とし、
特に「秋田酒こまち」は
雑味が少なく溶けやすいので、
酒米としてはとても良く、好きだと、
小林社長。

ただ、若干味が出にくい特徴もあるので、
麹米には兵庫県産愛山を使って、
「酒こまち」の良さを引き出すんだとか。
愛山を縁の下の力持ちに使うとは、
ま〜贅沢。
そんな話を聞きながら、口に含んでみた。





香りはバナナのような、ふっくらとした香り。
乳酸のような、甘味ある酸が広がる。
序盤のピリピリした
フレッシュな感じも印象的。

今日は蔵から出荷される
1ヶ月前くらいに頂いたわけだが、
小林さん曰く、
「若干まだ若い気もするけど、出荷頃には
もうちょっと落ち着いてると思います」
との事。





かがた屋に届いて、早速飲んでみた。
良い意味でフレッシュ感もあるが、
乳酸感も優しくなって、
全体的にバナナから焼きバナナに
変わったような印象。

そこまで酒質を逆算しながら
仕込んでいるのだから、
本当にプロの技はすごいですね。
小林さん、ありがとうございました!





少量仕込みなので本数も限りがございます。
ご了承下さい。



よっちゃんありがとうございました。



かがた屋酒店 バイヤーズチョイスNo.004
舌神タロー のおすすめ その2
秋酒/墨廼江 ベストコンディション 中垂れ純米吟醸

720ml はこちら 1800ml はこちら   

うおーーーーっと、舌神タロー氏再び?!
おすすめは一人1本で!
と、お願いしたはずなんだけど
突然滑り込んできたよ。

まるでギターをかき鳴らすかのような
お酒の持ち方。試飲会とはいえ、
だいぶお酒が回っているご様子。
でもそれだけに、
おすすめに込める熱はバカ高い模様。




「墨廼江 中垂れ純米吟醸」である。
お酒を搾っているちょうど中頃、
最も良い酒質とされる
「中垂れ」部分だけを詰めた純米吟醸酒。

そんな贅沢なお酒を
ひやおろしや秋あがりと同様、
貯蔵によって熟成を図ったもの。
ひやおろしにしろ、秋あがりにしろ、
呼び方に規定はないわけだが、
ウマい秋酒であることに変わりはない。

この「ベストコンディション」は
今の時期が最高の状態になることから
“ベストコンディション!”
という素敵な名前が付いている。
そりゃあ舌神も紹介したくなるというもの。
オイラからもおすすめするよ。

ちなみに「墨廼江」のひやおろしも
ちゃんと別にある。




さて、どうだったかしら。
かがた屋酒店のカリスマバイヤー
「よっちゃん」とゆかいな仲間たち。
彼らが買い付けをする現場に密着した
今回のルポ。
きっと彼らのような目利きが
市場を創っていくんだなって思ったよ。
さすがは地酒伝道師!

ところで、
皆んなが気になったお酒はどれ?
買いたいお酒はあったかい?
オイラ全部!



↑試飲会後は、皆んなで酒盛り。
今日の成果を報告し合っている



え?! 全部?? って思ったそこの貴方。
でも大丈夫!
どのお酒も個性豊かで
全然味わいが違うから問題なし。
オイラもしっかり試飲したから
そこだけは太鼓判押しておくよ。

まあ、オイラなんかが言わなくても
かがた屋酒店の精鋭バイヤーズの
おすすめだ。間違いない。

そんなわけで今後もオイラは、
KAGATAYAバイヤーズの活躍を
追っていくつもりだからお楽しみに。
人気銘柄が誕生する瞬間に
立ち会えるかも知れんよ。




最後に一言。
ふふふ、実はオイラ、2日前から
サケの「すじこ」を優しくほぐし、
醤油漬けにして冷蔵庫に寝かせてある。
今夜どの「ひやおろし」で楽しむか
迷いに迷っている最中。
あー迷うって楽しいっ♪

だから今日は早く帰って飲むんだー。
皆んなも秋酒と素敵な夜を!
ほしたらばー!





数に限りがあります。
お早めにご注文ください。


日土志が飲んでいるお酒

秋酒/瀧自慢・益荒男・ゆきの美人・墨廼江
 

瀧自慢 720ml 益荒男 1800ml ゆきの美人 720ml 墨廼江 720ml

プロフィール

水取 日土志
(みずとり ひとし)


38歳(男性・独身)。西小山在住。
近所のかがた屋酒店でお酒を買って晩酌するのが一番の楽しみ。
出世するつもりは毛頭なく、職場でもお酒のことばかり考えている。
最近、ウンチクが過ぎて部下にウザがられていることを自覚したのか、
酒屋で仕入れた情報は、もっぱら猫か、かがた屋の新人にだけ話している。
西洋かぶれの一面もある。外見からは想像できないくらいチャーミング。

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