「水曜に取り寄せたお酒で土日(週末)を楽しむ」がモットー(志向)。
毎日をゆるく生きる水取 日土志の緩ライフを毎週ゆる〜くご紹介。

さて、今週はどんな緩ライフを過ごしているでしょうか……

今週の晩酌酒 vol.95

試験熟成/澤屋まつもと 守破離 2014 山田錦

澤屋まつもとが辿り着いた新境地。
世界初、鮮度抜群?!フレッシュ熟成!



よっ、お久しぶり!


先週、水取日土志さん(オイラのことね)は、
「水取日土志の蔵もの探訪 vol.3」で、
京都・伏見の松本酒造を訪ね、
今をときめく杜氏・松本日出彦さんへの謁見を実現。

歴史的に価値ある酒蔵を見せてもらったばかりか、
兵庫県特A地区の田んぼまで
連れて行ってもらったんでしょ?!




図らずも原料を巡るグレート・ジャーニーに
なったようで大興奮日土志だったとか……
良かった良かった。ふむふむふむ。

さて、その際、誌面の関係上、
写真で紹介するにとどまっていた
『澤屋まつもと 守破離(しゅはり)』の
「試験熟成」について
飲んでみたら至極の感動体験だったので
どうしても話したくなっちゃったわけで……
少々お付き合い願いたい。



試験熟成/澤屋まつもと 守破離 2014 山田錦 1800ml

商品はこちら   

まずはラベルを見てもらいたい。
カッチョええんや。シンプルで。

海外から多くの来賓客を迎えるホテルなど
感度の高い大人をもてなす場で採用される
『澤屋まつもと 守破離』ですから。
さすが、わかってらっしゃる。

普通は邪魔っけなバーコードでさえ
デザインの一部。
くぅ〜〜〜〜っ♪

お洒落なセレクトショップとかで
インポートものの洋服についている値札みたいだよ。
もちろん買ったことないけど……はははは。

そんなことはさておき、
第一印象でグッと心を引き寄せられたら
次は相手の出身・出自を聞いてみよう。
会話の基本でござる。

「Where are you from ?」

だってさ、「試験熟成」だもの。
どんな守破離に熟成をかけたのか気になります。
2014年モノだから、熟成 5年目。
つまり、
長期間の貯蔵に耐えうる酒質であると
松本さんが判断したんだよ。



澤屋まつもと 2014 Shuhari 兵庫県東条産特上山田錦(手書きラベル)1800ml

皆んなは覚えてる?
ちょうど2年前、オイラが紹介した
守破離入魂の「手書きラベル」を。

もちろん、一本いっぽん大事に
その文字をしたためたのは
誰あろう松本日出彦杜氏その人さ。

オイラ「手書き」に感銘を受けただけでなく、
“フレッシュ食中酒”を標ぼうする守破離を
ワザワザ寝かすというアンビバレントな行為に
衝撃を受けて即買いしたんだー。




そう、お察し??
前回の『蔵もの探訪』松本酒造編で、
日土志(オイラのことね)は何も言わなかったけれど
今回紹介している「試験熟成」の中身は、
あの日あの時、感動したあのお酒。

そのとき、既に低温貯蔵で
約2年の熟成であったわけだが、
倍以上の熟成期間を経て、ラベルも一新し、
今なう、ここに居る。




これこそ奇跡の出会いじゃな〜〜〜い?!
否、出会うべくして出会った必然である。

だって、よく覚えている。あの日の守破離は、
つややかで透明感のあるピュアな口当たりと
柔和さを抱いた味わいが徐々に広がっていった。

フレッシュなのに柔和さを持つという
異なる属性が同居する不思議さに
ビートたけしさんの如く
「アンビリーバボー」と唸ったものだ。

だから、当時のオイラは、
「貯蔵までの過程で酸化を抑えると
熟成の時間軸が変わる」

(by 松本 日出彦 杜氏)
という仮定のもとに始まった
熟成へのチャレンジは
無事成功したんだなーって思ってた。

しかし、あれは
通過点でしかなかったのだ。




とりもつ鍋

今日はね、
守破離の真価を味わうのが目的なので、
ツマミのことはあんまり考えてなくてさ。
いつも食べてるものにした。

きっとこの鍋なら
守破離との間も“とりもつ”でしょう。
ダ、ダジャレ〜〜〜〜〜!!

なお、こちらの「とりもつ鍋」は
オイラの愛読書『美味しんぼ』に出てくる料理。
(雁屋哲・花咲アキラ/小学館)




鉄鍋で先に鳥皮を焼く。 表面がカリカリになるまで炒めて油を出し、
そこにレバーや砂肝、ハツなどのもつを
入れてざっと炒め、火が通ったらネギも入れ、
酒・醤油で煮てできあがりさ。
味付けは酒・醤油のみ。

鉄鍋は持っていないのでフライパンや
ホットプレート、土鍋などを使います。

また、野菜はネギだけのほうが
江戸っ子っぽくて粋だけど、
キャベツのざく切りなど好みの野菜を
マシマシアレンジしても甘みが出てウマい。


さ、晩酌準備完了!
いざ!!




酒ポンッ!(シュポンッ)
……もわんっ

まぁ〜〜じか……
奥さん、お聞きになりました?!
「シュポンッ」だって……。

4年も経ったのにまだしっかり
ガスッ気が残っていやがる。
その上、モヤッと白い霧状の水滴が
舞い上がって消えた。
一体どうなってやがんだ。

早くも、ビートたけしばりに
「アンビリーバボー」と叫びながらグラスに注ぐ。

お、思った以上に黄色みがかった液体。
熟成によるものだろうか。
ただ、立ち香に熟成香は一切ない。

早速、クイっといただく。




ん?! ンンン???
ウウ、ウ、ウ〜マい!!
(ウマいっちんぐマチ子先生!)

飲み込んだ残り香に “時間” を感じるが、
熟成香とも違う濃密感のあるフレイヴァ。

例えるなら、
焼きリンゴやメイプルシロップ、
ハチミツの風味・味わいに近く、
かといって、
貴醸酒のような強い甘さではない。

そのくせ、
舌チリチリでフレッシュ感炸裂という
人類がかつて味わったことがない、
体験したことがない不思議な感覚に
酔いしれる。
2018年宇宙の旅。




年末差し迫る中、
こんな体験ができるとは思わなんだ。
本年の総決算にふさわしい酒だ。
とりもつも喜んでいる。
ありがたいね。
(あ、この口調は『蔵もの探訪』)

言うなればこれは守破離の新境地……
いや、まさにこれこそ、
守破離がもたらした
日本酒の新境地 であり、
新感覚、世界初の
新鮮熟成!
フレッシュ熟成!
と呼べるのである。


新鮮(熟成)組!
(京都だけに……)




松本日出彦杜氏が仕掛ける
新たなステージ

松本日出彦杜氏が提唱し実行した実験、
「貯蔵までの過程で酸化を抑える」という、
繊細かつ、困難な取り組み
×
長期低温貯蔵が教えてくれたこと……

それは、日本酒にはまだまだオイラたちが
知らない可能性が秘められているということです。

そしてそこには、農家さんが丹精込めて作った
「特A地区」の山田錦だけが持ち得る強靭さ、
そうした原料の力があって初めて
成し得ていることを忘れてはなりません。




これまでの熟成では得られなかった新しい熟成感。
フレッシュ熟成

皆さんも、ご自分の舌、五感で味わい、
自分なりにしっくりくる言葉・表現を
探してみることをおすすめします。

原料×技術×時間×?×?……=守破離

この公式を解くことで日本酒の今、
そして未来が垣間見えるのではないでしょうか。
いや、既にその未来は始まっているのです。

信じるか信じないかは……



ほいじゃーね!





日土志、追伸


新酒/澤屋まつもと 守破離 うすにごり生 五百万石 1800ml

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待ってました!
オイラたちの五百万石オリ生

「守破離 五百万石」のうすにごり生!
「蔵もの探訪 松本酒造編」でも予告していたが、
ついにかがた屋酒店に入荷。

今年は元々、
「守破離 山田錦」のうすにごり生 があるから
リリースの予定はなかったそうなんだけど、
「守破離 山田錦」のうすにごり生 の
人気が想像以上にすごかったことと
(かがた屋酒店でも即完売)
ファンの切望する声により、
リリースが決定したんだとか。

イヤッホーーーぃ♪
松本日出彦杜氏に皆んなの声が届いたんだねー。


さて、どう飲み攻めるか?
こいつはフレッシュな食中酒「守破離 五百万石」の新酒だ。
つまり、
フレッシュ × フレッシュ =
フレーーーーーッ酒!!
(ワケわからん……)

爽やかな酸味と
うすにごりによる味わいの厚み……
飲むなら今夜は

焼肉だ!!


日土志が飲んでいるお酒

試験熟成/澤屋まつもと 守破離 2014 山田錦 1800ml

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今週のつまみ

<鶏のもつ鍋>地鶏のいいモツが手に入れば、臭みもなく美味!心躍るご馳走になる。



東急ストア 不動前店/業務スーパー 西小山店
 

プロフィール

水取 日土志
(みずとり ひとし)


38歳(男性・独身)。西小山在住。
近所のかがた屋酒店でお酒を買って晩酌するのが一番の楽しみ。
出世するつもりは毛頭なく、職場でもお酒のことばかり考えている。
最近、ウンチクが過ぎて部下にウザがられていることを自覚したのか、
酒屋で仕入れた情報は、もっぱら猫か、かがた屋の新人にだけ話している。
西洋かぶれの一面もある。外見からは想像できないくらいチャーミング。

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